ユーミンストーリーズ『春よ、来い』最終話ネタバレ感想!“あれ”発動

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幅広い層に愛される松任谷由実さんのデビュー50周年記念に出版されたトリビュート小説「ユーミンストーリーズ」が2024年3月にNHK夜ドラにてドラマ化されました。

3月4日から、3つのお話がオムニバスとして3週にわたって放送されており、3月18日から21日までは第3週『春よ、来い』が全4回で放送されました。

この記事では、3月21日に放送された第3週『春よ、来い』最終話のあらすじとネタバレ、視聴した感想をご紹介いたします。

この記事は、ユーミンストーリーズ『春よ、来い』最終話のネタバレをしています。
まだ見ていない方はご注意ください。

目次

NHK公式HPより、『春よ、来い』最終話のあらすじをご紹介いたします。

なりみ(小野花梨)は昔、家族でよく来たという海岸に多英(白鳥玉季)を車で連れ出す。しかし、宿泊のあてもなく日が暮れてしまい、偶然見つけた衣笠充流(田中哲司)と雄大(池松壮亮)が住む休業中のペンションに泊めてもらう。その夜、4人で焚き火を囲んでいると、雄大は不思議な光景を目にする。一方、千崎(岡山天音)と一緒に父を訪ねたカナコ(宮﨑あおい)も同じ海岸に行き着き、明け方に不思議な夢を見る。

NHK公式HPより

第3話では、“あれ”の力は本当はないのかもしれない可能性が出てきましたよね。

力をもつと言われている3人は何かを願うのか。

力をもたない多英はどう関わってくるのか。

それでは最終話の内容を見ていきましょう。

最終話で起きた主な事柄を4つに分けてご紹介いたします。

“あれ”発動

なりみと多英は、なりみの運転で海に着きました。

2人は話しながら浜辺を歩いており、なりみは「今日この近く泊まって明日遊覧船とか乗ろう」と多英に提案します。

多英もうきうきと嬉しそう。

しかし、どこのホテルにも断られ、途方に暮れてしまいます。

そんなとき、多英が「ペンション衣笠」の看板を見つけます。

2人は、充流が営んでいたペンションを訪れ、泊めさせてもらえないかとお願いします。

はじめに対応した雄大には休業中だと断られますが、充流は「万全な状態ではないがそれでもよければどうぞ」と2人を迎え入れます。

ペンションの外で、4人は焚火を囲んで話をしています。

なりみが充流たちと話しているとき、多英は一言も話さず、ボーっとしているようす。

そんな多英を見て、雄大は多英が消えてしまうように感じます。

雄大は思わず戻っておいでと強く思います

雄大「行っちゃだめだよ。戻っておいで

夜に、雄大は充流がベッドに横になるのを手伝いながら、「静かな子だったね」と多英について話しかけます。

「静かすぎた」と答える充流。

充流は、脳梗塞で倒れたときに一瞬だけすごく静かな場所にいたそう。

そこは、「こわいのに妙に心地の良い場所で、きっとあのままそこに居続けたら戻ってこられなかっただろう」と感じていると話します。

そして、「多英はそこに居る感じがした」と。

充流「だから、“あれ”を発動した。」

雄大「何を願ったの?」

充流「あの子の敵を全力で呪った

「呪いは呪ったことが自分にかえってくるのもではないか」という雄大に、充流は「俺は“あれ”のことなんか信じてない」とごまかすように答えます。

充流だけじゃなく雄大も心で強く思っているので、雄大の分も何かしら作用していそうですね。

「どうか幸せでいてね」

朝日を見るために、2人で車中泊をしているカナコと千崎。

カナコは夜が明ける前に目が覚めてしまい、車から降ります。

薄暗い中海を眺めていると、浜辺から海に向かって歩いている女の人を見つけます。

それは、母・さなえのアルバムの中の写真と同じ光景でした。

その様子を見ながら、さなえに対し「パパは幸せだったよ。あの人が死んだのもママのせいなんかじゃない。だからもう後悔しなくていいよ。

カナコ「だからどうか幸せでいてね

そうカナコがつぶやくと、日が差し、浜辺にいる人が振り向きます。

振り向いた女性は多英で、多英はカナコに向かってうなずきます。

きっと多英に対して願ったことになるんですよね。

このあと、車内でカナコが目覚めるシーンになり、夢の中の出来事だったという感じで描かれています。

目が覚めたあと、カナコと千崎は一緒に朝日を見ます。

とても美しい朝日で、カナコにとって特別に記憶に残る1日となったようです。

カナコ「この日の千崎の横顔も、不思議な夢の中で“あれ”を使ったこともきっと一生忘れない

カナコの母・さなえは、小枝子が亡くなるように願ったってことなんですね。
小枝子はさなえが鹿島と離婚した後の後妻さんだったのでしょうか。
幸せにする願いしか叶わないのかと勘違いしていましたが、さなえはこんな願いをして後悔しているから「誰かを幸せにするために使って」と言っていたのですね。

プレゼント

朝、ペンションで目覚めると、カーテンから漏れる光をきれいだと感じる多英。

多英「光が息してるみたい」

そして、「よくわからないけど、私大丈夫な気がする」となりみに伝えます。

なりみは、多英と家族になれたのは死んでしまったみんなからの贈り物かもしれないと思っていると話します。

さらに、なりみは、自分からも贈り物があると言って、自分でつくったスノードームを渡します。

それは、桜の花びらが舞う木の下で、多英となりみ、祖父の草平が寄り添っているスノードームでした。

なりみは、自分と草平は多英と家族になれてうれしいってことを伝えるために外に連れ出したんですね。

エピローグ

3組のその後が少し描かれていました。

雄大は、多英たちが去ったあと、昨夜の焚火の片づけをしています。

その様子を近くで見つめる充流に、雄大は“あれ”のことについて話しかけます。

雄大「叶ったかどうかわからないなら、何度願ったっていいってことじゃないの?」

充流「どう捉えるかはお前の自由だ」

さらに雄大は「消去法じゃないからね」と伝えます。

消去法ではなく自分の意志でペンションの経営を手伝うことを決めたようです。

カナコと千崎は、朝日を見たあと車で移動しています。

そのとき、ラジオから『春よ、来い』が流れ始め、カナコは「お母さんが好きだった歌」と千崎に話します。

カナコは、今までずっと幸せって何だろうと考えていました。

千崎と出会い、母の願いに向き合ったことで気づいたことがあるそう。

カナコ「誰かの幸せを願うとき、私もまた幸せなんだ

多英となりみは、お土産をどうしようか考えています。

なりみは、草平へのお土産は食べ物がいいかと多英に相談しますが、多英は魚のキーホルダーをもち「私これにする」と言いました。

草平向けではなさそうなお土産を見て、なりみは「誰用?」と聞きます。

多英「友達…?多分!」

その答えを聞いて、なりみは嬉しそうに微笑みます。

その後、再び浜辺へ行く2人。

多英はそこできれいな桜色の貝がらを拾います。

さらに、浜辺には風に乗ってたくさんの花びらが流れてきます。

そのようすを見ながら、多英は貝がらを空にかざし満面の笑みを浮かべます。

きれいなものを「きれい」って感じられたり、楽しいと思えるのって心が健康になった証拠ですよね!

いい最終話でしたね!

多英に笑顔が戻ってよかった!

静かに優しさが広がっていくようなすてきなお話でした。

カナコも充流も多英の幸せを願うことになるなんて!

充流も雄大も多英がどこか行ってしまいそうな、この世界から離れてしまいそうな危うさを感じ取っていましたよね。

そして、カナコも夢の中で、きっと心でSOSを発していた多英を見つけています。

“あれ”の力は、願いを叶える力ではなくて、本当に助けが必要な人を見つける力なのではないかと思いました。

誰かが本気で心配してくれたりすると、状況は変わっていなくても心が強くなるというか、多英のように根拠もなく大丈夫だと思えることってありますよね。

充流や雄大の思いが無意識下で多英に伝わっていたのではと思います。

カナコは多英と夢の中で会っていますが、多英も同じ夢でカナコに会っているのかもしれませんね。

願いを叶える力が本当にあるのかはわからないままですが、誰かの幸せを強く思うときって、それによって自分の行動が変わったりしますよね。

その結果思いが叶うことって現実でもあるのかなと思います。

それだったら、雄大の言っているように何度でも願ったっていいですよね!

力があってもなくても、力とは関係ない私たちも、みんなが人の幸せを願える世界になったらいいですね。

↓↓↓ユーミンストーリーズ『春よ、来い』第3話ネタバレ感想についてもこちらで詳しく紹介しています!

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ユーミンストーリーズ『春よ、来い』最終話のあらすじとネタバレ、感想をご紹介しました。

多英が桜吹雪の中、心からの笑顔ではしゃぐ姿が印象的でした。

桜は別れと出会いの区切りの季節の象徴ですよね。

『春よ、来い』は、多英の今までとは違う新しい人生のはじまりを表したのかな。

松任谷由実さんの楽曲の切なく優しい雰囲気がそのまま表れたようなすてきな物語でした。

↓↓↓ユーミンストーリーズ『春よ、来い』第1話ネタバレ感想についてはこちら。

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